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歌手の宇多田ヒカル(30)が、22日に飛び降り自殺した実母・藤圭子さん(享年62)の死去後初のコメントを公式サイトで発表した。その言葉には親子間の複雑な感情が見え隠れしており、一部でささやかれている父親の宇多田照實氏(65)との不仲など「親子関係の崩壊」が悲劇の一因になったのではないかともいわれている。
最初に「8月22日の朝、私の母は自ら命を絶ちました」と切り出した宇多田は、藤さんについて「彼女はとても長い間、精神の病に苦しめられていました」と告白。以前から業界内では藤さんの精神不安がささやかれていたが、実の娘の口からハッキリと「精神の病」という言葉が出たのは衝撃的だ。
さらに宇多田は「幼い頃から、母の病気が進行していくのを見ていました。症状の悪化とともに、家族も含め人間に対する不信感は増す一方で、現実と妄想の区別が曖昧になり、彼女は自身の感情や行動のコントロールを失っていきました」と明かし、「母が長年の苦しみから解放されたことを願う反面、彼女の最後の行為は、あまりに悲しく、後悔の念が募るばかりです」と複雑な心境を綴っている。
また、07年に離婚した藤さんの元夫・照實氏もコメントを発表しており「(藤さんの)感情の変化がより著しくなり始めたのは宇多田光が5歳くらいのことです。自分の母親、故竹山澄子氏、に対しても、攻撃的な発言や行動が見られるようになり、光と僕もいつの間にか彼女にとって攻撃の対象となっていきました」と、家庭の不和が深刻化していたことを明かしている。
関係者によると「ここ最近は親子3人ともほとんど連絡を取り合っておらず絶縁状態に近かった」といい、藤さんの精神不安を発端に親子関係が破綻していた様子がうかがえる。だが、この家庭崩壊は宇多田のブレイクが原因だったという声もある。
「デビュー前、藤さんは宇多田を本格派の歌手にしようと熱心に動き回り、ステージママのようになっていた。照實氏はそれほど乗り気ではありませんでした。ところが、日本でメジャーデビューが決まる前後から宇多田の売り出しは照實氏が中心になり、ブレイク後は藤さんが『外される』ようになった。利益分配も当初は夫婦で分け合っていたのに、段々と藤さんは蚊帳の外にされ周囲に不満を漏らしていたそうです。照實氏にしてみれば、精神的に不安定な藤さんを娘の売り出しに関わらせると問題が起きかねないと危惧した面もあったのでしょうが…。病気の影響もあって藤さんは“被害妄想”を募らせ、照實氏や宇多田に対する攻撃が過激化していった」(芸能関係者)
この夫婦間の問題は親子の確執にもつながり、宇多田は両親と距離を置くようになっていった。
「2010年に宇多田が無期限休養を発表したのは、両親、特に照實氏から離れたかったからといわれています。親子感情の面でも仕事面でも両親に対する不信感が強まり、ここ数年はロクに連絡もとっていなかったようです。少女時代の宇多田は母親と一心同体のように過ごし、母親が大好きだった。だからこそ、母親を切り捨てて平然と自分のプロジェクトに乗っかってくる照實氏が許せなかったのでは。母が亡くなっても帰国しないのは、照實氏と顔を合わせたくないからではないかともいわれています。それも宇多田のブレイクがなければ生まれなかった確執でしょうから、娘が“カネのなる木”になってしまった家庭の悲劇なのかも…」(週刊誌記者)
ここ最近の藤さんは精神疾患だけでなく視力も弱まり、同居していた元マネジャーの男性だけが頼りの状態だったといわれている。元マネジャーは照實氏の指示で藤さんの世話をしていたといわれ、照實氏は離婚しても彼女のことを案じてはいたようだ。だが、それでも二人の間の亀裂は修復されることなく、宇多田との距離も離れる一方になってしまった。
藤さんには宇多田のブレイクによって手にした数十億円という資産があったようだが、それもたび重なる海外豪遊とカジノ三昧で底を尽きかけ、知人に「あと2000万円くらいしかない」と漏らしていたと一部メディアで伝えられている。
家庭崩壊、浪費癖、精神の病…それら不幸が重なり藤さんは追い詰められてしまったのだろうか。宇多田は「母の娘であることを誇りに思います。彼女に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです」とも綴っているが、この言葉は天国にいる藤さんが何よりも聞きたかった言葉なのかもしれない。
楽天woman 2013年8月27日の記事より抜粋